『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』は、2015年に株式会社KADOKAWAから発行されました。著者である草薙龍瞬(くさなぎりゅうしゅん)さんは、僧侶をされております。インドで仏教徒とともに社会改善NGOと幼稚園と運営するほか、日本では宗派に属さず、実用的な仏教の「本質」を、仕事や人間関係、生き方全般にわたって伝える活動をしておられます。
「ふじだい」の個人的見解です。ご参考までに。
「冷静に物事を判断できない。」、「悩み(苦しみ、怒り、悲しみ)がある。」、「考えが堂々巡りになってしまう」と感じることはありませんか?
いずれも「心の反応」から始まります。
「心の反応」の仕方は人それぞれです。遺伝、育った環境、教育、性格など多くの因子が影響します。ですが、「心の反応」は変えることができます。ということは、「自分は変われる」ということです。
90歳以上の高齢者のアンケート結果によると、約9割の人は自分の人生を振り返って「後悔した。」との結果が出ています。
今からでも十分間に合います。
「こころのありかた」を見つめなおして、これから先の人生をより良くしていきましょう!
あなたの人生は1度きりですよ!
- 心の反応を理解することができる
- ネガティブ思考の方に向けた対応策を知ることができる
- 仏教としての生き方哲学の一部を知ることができる
「私は、人から学ぶことはありません。」「悩みがありません。」「冷静に物事を判断できます。」という方は「目覚めている人」である可能性が高いので、ここで読み終えてください。少しでも、共感できる方は、この先も読み進めていただけるとうれしいです。
本記事では、「つい、感情的になってしまう人」、「悩み(苦しみ、怒り、悲しみ)を抱えやすい人」、「悩みを相談できずに一人で考え込んでしまい、答えが見つからずに悪循環におちいってしまう人」向けに解説していきたいと思います。
本書の要約ではないのでご了承ください。「本書の購入を検討している方」、「他の人の感想や考え方が知りたい方」のために、本書の魅力を伝えることを目的としています。
まずは、本の目次から紹介します。
本の目次
はじめに
第1章 反応する前に「まず、理解する」
第2章 良し悪しを「判断」しない
第3章 マイナスの感情で「損しない」
第4章 他人の目から「自由になる」
第5章 「正しく」競争する
最終章 考える「基準」を持つ
今回は、第1章の「理解」を中心に解説していきます。その上で、実際に反応するための方法の基礎知識を説明します。さらに、ネガティブ思考の方に向けた対処法も紹介します。いつもより、欲張りな内容になってますのでこの本に対する「ふじだい」の熱量が伺えますね!
では、始めていきます。
あらすじ
すべての悩みは“たった一つのこと”から始まっています。そこさえわかれば、あとは「正しく考える」ことで、どんな悩みも必ず解消できる-それが、この本があなたに一番伝えたいことです。
引用元:反応しない練習P1
苦しみ、悩みとは、すべて「心の反応」から始まります。
まず、苦しみ、悩みに対してダメな例から紹介します。
次に良い例を示します。
上記の対処をすることで、すべての悩みを根本から解決できるそうです。
これは古代インドの賢者(ブッダ)の教えです。
ブッダの教えを現代の日常生活に置き変えて、みなさんが必ず抱える「さまざまな悩み」や「苦しみ」を正しく考える方法を伝えてくれます。今日から「正しく考える」方法を身につけて行きましょう!
悩みを抽象化して一番上にくるのが「心の反応」なのですね。間違っていたらすみません…
心の悩みを理解する
STEP悩みがあるSTEP悩みには理由(原因)があるSTEP悩みには、解決策がある順を追って「理解」していくことで、どんな悩みも確実に解決できるというのが、ブッダの合理的な考え方です。
引用元:反応しない練習P16
step1.悩みがある
永久の真理として、「人は必ず悩みを抱く」ことを理解する必要があります。
悩みを抱くことを認めることが始まりです。
悩みを抱いて「やった!」と喜ぶ人はいないでしょう。ふじだいは、ネガティブな思考となり落ち込んでしまいます。その時点でマイナスからのスタートとなってしまいます…
そこで、「人は必ず悩みを抱く」真理を知っている人は、「きたな。」という心の反応からスタートします。「落ち込み」ではなく、「どう解決すべきかな」という、一歩前に進んだ状態からの思考で進めることができます。
余談ですが、「悩み」をアドラー心理学では「劣等感」と表現するのではないかと私は考えました。そして、「劣等感」から自分が逃げることを「劣等コンプレックス」と言うそうです。劣等感を持つこと自体は悩みを持つことなので必ず起こりえるこです。しかし、劣等感を別の角度から見るとそれが自分の「長所」となる可能性もあります。
例えば、ふじだいはイノシシ年なので、猪突猛進の傾向にあります。要するに、周りが見えなくなることがあります。しかし、角度を変えると一つのことに集中することができるとも解釈できますよね?長所とも短所ともとれますよね?
話がそれてしまい申し訳ありませんでした…ふじだいはアドラー心理学が大好きなので、今後少しづつ紹介していきますね!
「人は必ず悩みを抱く」という真理とは、目からウロコですね!
step2.悩みには理由(原因)がある
- 生存欲
- 睡眠欲
- 食欲
- 性欲
- 怠惰欲
- 感楽欲
- 承認欲
心理学的には、人には「7つの欲求」があると言われています。人の悩みは、この7つの欲求のいずれかが原因になります。
漠然とした悩みではなく、少しでもはっきりとしてくるだけで安心感が出てきますね。人はそういうものなんだと理解することで、その不満状態から抜け出すことができます。
もう少し具体的に掘り下げていくと、1~3は生きるうえで必要な生理的欲求ですね。
4~6は生理的欲求が満たされた後に出現する、もう少し高次の欲求ですね。
そして、ストレス社会で生きるみなさんにとって、特に解決が難しい悩みとは、「承認欲」ではないでしょうか?人から「認められたい」「尊敬されたい」他の人よりも「地位のある役職に就きたい」「人気者になりたい」などと考えたことはありませんか?
「ふじだい」はあります。特に、「認められたい」欲求は人よりも強いと思います。なぜなら、周囲の評価を気にしすぎて「もっと頑張らないと」と等身大の自分よりももっと良くみせようとムチを打っていた時期がありました。その結果、心を病んでしまいました。今は、大丈夫ですが、また繰り返さないように「こころのありかた」を磨きつづけてます。
step3.悩みには、解決策がある
- 言葉で確認する
- 感覚を意識する
- 貪欲、怒り、妄想に分類する
「理解する」までが、目的なので、詳細に関しては本書を参照してください。
すみません…
ネガティブ思考の対処法
自由な心を取り戻すエクササイズ
成功しても「たまたま、運がよかったんだろう」、失敗すると「またか、いつも上手くいかない…」と考えてしまう人いませんか?ネガティブ思考である自分を理解できている人は、「ポジティブ思考」になろうと努力していませんか?
どちらの思考もしないようにしましょう。では、「どうしたらいいの?」と不安になりますよね?
大丈夫です。対処法を解説していきます。
引用元:反応しない練習P77
- 一歩、一歩と外を歩く(五感を意識する)
- 広い世界を見渡す
- わたしはわたしと肯定する
1つ目の対処法は、「一歩、一歩と外を歩く」ことです。
ふじだいは、休みの日は必ず朝、1時間以上ウォーキングしています。この習慣を半年以上継続しています。雨の日も雪の日もです。台風の日はどうしようか考え中です(考えるまでもないですよね)。
みなさんは、ここまで行き過ぎた行動する必要はありません…
ここで、豆知識ですが、1時間以上の運動(ウォーキングも含みます)を1週間に2回以上行うと、記憶力などの脳の活性化やモチベーションが向上するそうです!ネガティブ思考の人はウォーキングを取り入れることで一石二鳥?、いや、一石三鳥以上(ネガティブ思考の解決、体力アップ、ダイエット、脳の活性化、モチベーションアップ)になりますね!この習慣を始めてから、「今日、1日なにもせずにダラダラもったいないくすごしたなぁ…」と感じることはなくなりました。
もちろん、「ダラダラ」がダメなわけではありません。むしろ、戦略的に「ダラダラ」は必要です!
集中力が向上するエクササイズ
STEP目を閉じるSTEPムダな反応をリセットするSTEP目を開いて、目の前の作業に一心に取り組む
step1では、静かでリラックスできる場所で行います。姿勢を正してください。座禅でもいいですし、椅子に座ってもいいです。椅子の場合は背もたれから体を起こしてください。
step2では、人は無意識の内に過去や未来の考え事をしてしまいます。そこで、目を閉じて自分の体の感覚や呼吸に意識(今を集中する)を向けます。
step3では、集中力が途切れてきたなと感じるまで実施してください。
集中力が途切れたらstep1に戻って、再度step2→3に進んでください。
このstepを実行すると、「頭のモヤモヤ」がなくなり、心がどんどんクリアになっていきます。集中による充実感が得られます。極端な話ですが、誰の評価も必要としなくなります。言い方を変えると、他者からの認められることが目的ではなく、自分が納得することが目的になるということです。そのため、「他者」→「自分」にシフトすることができます。
次に、具体例を示していきます。
ふじだいが、実際に行っていることを紹介します。わたしは、朝に本を読む習慣があります。なぜ朝というのは、人は寝ている間に1日の出来事を脳が整理するといわれています。ということは、朝が最も「脳が準備万端」な状態といえます。さらに集中力を上げることで、情報を効率的に吸収できるようになります。このエクササイズを実施することで「本の内容を記憶しやすく」なりました。
以前は、考え事をしながら読んでいたため、内容が入ってこないことが多かったです。また、本を読み終えた達成感が気持ちよかったため、目的が「本を読み終えること」でした。
ここで、注意点があります。
本を読んで理解することと、本で理解した内容を実生活に活かせることは違う。
読んでいるときは、「なるほど。」といかにも理解した気になっています。その瞬間は理解しているかもしれませんが、そのままだと、理解した内容を忘れてしまいます。忘れてしまうと、活用することはできません。
「理解」と「記憶」は異なります。さらに、「記憶」と「行動」も異なります。考え事と達成感を重視すると「理解」に繋がりません。読むだけで終わると「記憶」に繋がりません。「行動」に繋げる方法は別の下記の記事を参考にしてください。
本題の「集中する」タイミングについて、これから解説していきます。
ふじだいの場合は、①朝の読書の前、②ブログ作成の前に行ってます。集中が必要な作業がイメージできないという方向けに2つ提案させてもらいます。
それは、
- 朝のスキマ時間
- 昼休み
というのも、1日に1回行うことで、1日中効果がみられるとの報告もあるからです。もちろん、集中した直後が最も効果があります。
大きく午前中の活動と午後の活動に分けて、どちらも集中して取り組むことができるよになります。「わたしは忙しいからそんな時間はありません。」という方にむけても1つ提案させてもらいます。
それは、
目を閉じて、ゆっくりと10回深呼吸することに集中する
長くても2分あればできます。
「それでもわたしは…」という方は、これ以上ふじだいから言えることはありません…
一息ついたときにするのもお勧めです。
本書の魅力
本書の魅力は、誰にでも当てはめることができるという点です。それは、具体的な解決方法を提示するというよりも、「考え方の本質」を幅広く解説している点にあると思います。また、どんな心境の人でも「心に響く」部分が必ずあります(目覚めた人以外はですね…)。
あなたは、今どの心境にありますか?
- 今、生きることがつらい
- 今の仕事に不満がある
- 今の対人関係に不満がある
- 不満はないが、自分の人生軸はっきりしていない
上記の、どの心境においても本書を読むことで、次の一歩のヒントが見つかります。今回は、特に1に向けた内容になってます。2~4に興味がある方に向けて、分かりやすく本の目次を解説します。
余計なことを判断しない。どんなときも、自分を否定しない[第2章]
引用元:反応しない練習P4.5
不満やストレスといった「マイナスの感情」で苦しまない[第3章]
他人の視線を気にせずに、自分らしく生きる[第4章]
勝ち負けや優劣にこだわってしまう性格を、もうやめる[第5章]
心から納得のいく人生を、ここから目指す[最終章]
この1冊で人生が網羅されてますね。最終章に関しては、当サイトのカテゴリでもある「じぶんらしさのはっけん」に繋がる内容でした!
かなり、おすすめの本です!
まとめ
『反応しない練習』の基礎に関する解説をしました。
本記事の解説でも、本書の10分の1も説明できていません。他にも書きたいことが盛りだくさんです。
ふじだいは、本書を読んで、人生軸が少し明確になってきました。それは、「納得した1日を送る」ということです。すごく抽象的で分かりにくい表現になってしまい申し訳ありませんが、今のところ具体的な人生軸がないもので…。
「納得」とは、主観的なので、自分が「納得」すればそれが自分の軸になります。
言い換えると「納得していない」≒「考えて選択していない」1日を過ごす(何となく1日が過ぎる)ことは、自分が年を取って自分の人生を振り返ったときに「後悔する」のではないかと思います。
「最高の納得」を得られるような生き方のヒントが本書には書かれています。
自分軸がみつかっていない「あなた」は、ぜひ本書をじっくりと手にとって読んでください!
コメント