『武器としての図で考える習慣 「抽象化思考」のレッスン』は、2020年に東洋経済新報社から発行されました。著者の平井孝志(ひらいたかし)さんは、筑波大学大学院ビジネスサイエンス系の教授をされております。その他、客員教授、株式会社の取締役も兼任されています。本書以外にも多数出版されています。
「ふじだい」の個人的見解です。ご参考までにどうぞ。
「頭が良くなりたい」、「深く考える力をつけたい」、「図を使って説明できるようになりたい」、「必要とされる仕事(今もこれからも)とはどんな能力が求められているか知りたい」と、思ったことはありませんか?
わたしは、ずっと思っていました。もちろん、これからも当ブログでは、その答えを探し、紹介し続ける予定です。その能力とは、タイトルにも書いてある通り、図で考える習慣をつくることです。
ちなみに、「抽象化思考力」が4点なのは、知識を得た上で日々の生活に落とし込んで使っていかなければ身につかないため4点としました。
それでは、さっそく始めていきましょう。
- 図で考える必要性を知ることができる
- 図を書く上でのポイントを知ることができる
- 頭が良くなる方法を学ぶことができる
「わたしは、図で考える習慣を見つけているので必要ありません。」、「抽象化思考力に自信があります。」という方はここで読み終えてくださいね。
あなたの限られた時間を私の記事でムダにしたくはありませんので…
「図が苦手だけど興味がある」という方はぜひ、この先も読み進めてください!
まず、本書の目次を紹介します。
本の目次
・はじめに
・図で考えると仕事も人生もうまくいく
・なぜ図を使うと考えが深まるのか
・「概念図」を描いてみよう
・使える型①ピラミッド
・使える型②田の字
・使える型③矢バネ
・使える型④ループ
・図で考える達人になる
・おわりに
本記事は、上記の「使える型①~④」の図を使いこなせるようになるための解説ではありません。
「本書を購入しようか検討している方」、「図で考えられるようになるための第一歩が知りたい」「頭が良くなるためのヒントが知りたい」という方向けの解説になります。
それでは、「図で書くイメージが湧かない!」という方に向けて、最近の「ふじだい」の生活習慣を例に挙げて図で考えてみたので、参考にしてみてください。
せっかく、この記事にたどり着いてくれたあなたのために、少しだけでも「ためになった。」と思えるように考えながら描いています(図の書き方なので「描いて」にしてみました。)。
記事を読んで、さらに興味をもっていただけたら本書を購入して深堀りしてください!
では、解説をはじめさせていただきます。
なぜ、図で考える必要があるのか?
教えてくれる人がいない
あなたは、この記事を読むまで、図で考え方を教えてもらったことがありますか?「ある」と答えた方はとてもラッキーですね!というのも、学校の先生も親も仕事場の上司も教えてくれません。あなたよりも年齢の上の方も図で考える習慣がない場合がほとんどだからです。
答えがない
本書の考えは、「本当の問題は何か」を考える問題解決の課題であり、100%正解のない問題に対して答えをだしていくこと。
引用元:図で考える習慣P24
現在の小学校教育では、「算数」や「理科」、「社会」などのほとんどの学科にておいて『答え』があります。
私立の小学校や中学校、高校、大学と入学するためには、人を選ばなければなりません。そのためにテストがありますよね。テストとは答えがあります。高校入試やセンター試験となると選択問題であり、文章で書くことすらないですよね?今後、変わってくるみたいなので、よしとしましょう。
要するに、答えを暗記する習慣が身についていることになります。学生の間は、それでよかったと思います。しかし、社会人になって仕事をするとなるとどうでしょうか?「今やっている仕事の答えはありますか?」。
答えに近いことはあるかもしれません。例え、決められた作業を完成させる課題であれば、完成させることが答えかもしれません。しかし、効率性など突き詰めていくと今のやり方が100点満点とは言えなくなると思います。考える必要があると思います。
特に企画、開発などの場合は「答え」がないため、「抽象的思考力」としての創造力や発想力が必ず問われます。
AIに仕事が奪われる
なんだか、AIに仕事が奪われると言われると怖くなりますね…
みなさんのまわりでも、すでにAIが仕事をしています。
例えば
- スーパーのセルフレジ
- インターネットの相談窓口
- ゲームの対戦相手
- 住宅ローンの審査など
これから10年後になくなる可能性のある仕事としてよく言われるのが「タクシーの運転手」「一般事務」「スーパーやコンビニ店員」などがイメージしやすいですね??
AIには「知識」ではかないません。なので、AIには「知恵」で勝つしかありません。
引用元:図で考える習慣P28
ここでいう、「知恵」とは図で考えることになります。
図で描くことは「現実を抽象化」することでもあります。図を使ってものごとを抽象化し、その抽象化されたイメージから構造や関係性を読み解く。そこから解決のヒントにハッと気付く。このアプローチは人間にしかできない。
引用元:図で考える習慣P27
逆に言うと、具体的なことしかできない人は今後、必要とされる仕事がなくなります。これから、10年以上仕事を続けていく必要のある人は「抽象化思考」を身につけることで、必要とされる人材になりましょう!
AIに「知恵」で打ち勝ちましょう!
すでに定年を迎えている方は安心して余暇を楽しみましょう。
定年を迎えている方は、子どもさんやお孫さんにアドバイスできるといいですね。
図で考えるということは?
図で考えるを一言でいうと、「深く考える」ということです。
図にすると、文章のようにあまりたくさんの情報を入れることができません。どうしても情報量が限られてしまいます。そうなると図に描けるのは、大事なものであり、論理であり、本質になるのではないでしょうか?
引用元:図で考える習慣P21
図で表す前の段階で思考しなければなりませんね。少ない文字ということは、いらないものを削らなければなりません。
結果として、より重要なものだけが残るのですね!
実際にするとなると難しそうですね!
前置きが大変長くなり、申し訳ありません…
「図で考える」重要性を理解してもらいたかったので具体的に書かせてもらいました。
では、本題に入ります。
図には3つの種類がある
概念図とは
一枚の紙の上に丸や四角や線を描いていく図です。落書きといっていいかもしれません。まだ頭がモヤモヤしている時、新たな着想を得たり、問題の構造を見つけるため、試行錯誤しつつ描く自由演技の図。
引用元:図で考える習慣P40
〇、□、→などの図を用いて、つなぎ合わせていくことになります。この文章だけだと、イメージしにくいですね…
あとで、「ふじだい」の悩みを具体例として概念図を示しますね。
概念というだけあって、漠然としていますね。
概念図を描く上で重要なポイントを示しますね。
- 文字は少なめ、短め
- 線は「つなぐ」「囲む」「分ける」
- 矢印は「因果」「時間の流れ」
- 大事なところは強調する
- 他にもあります(本書を参照)
構造図とは
なんとなく思考の切り口が見え隠れしている場合は、有効な「型」を当てはめてみることは効果効率的です。
引用元:図で考える習慣P40
「型」は問題の全体像を捉えるのに適しています。概念図が自由演技だとすると、これは規定演技的だと言えるでしょう。
概念図を書き終えると、次のステップである「構成図」に移ります。本書で解説されている4つの構成図のイメージを示しますね。
視覚を使うと、イメージがついてきますね。これが、文章と図の違いですね!
分析図とは
何か特定の対象を分けて明晰にするために描く図です。
引用元:図で考える習慣P42
本書では、取り扱われていませんので解説いたしません。
特定の対象まではっきりしているため、あとは比較検討になります。この分野AIが得意なため、存分に活かしていきましょう!
図の書き方を学ぶ
では、実際に具体例を示して解説していきます。上記でも説明した「ふじだい」の悩みを聞いてください!
あなた当てはまりませんか?
ふじだいの悩みの1つに睡眠不足があるんです…
朝の寝起きが悪く、「もう少し寝たい…」と思いながら起床します。ちなみに睡眠時間は6時間です。ちなみに、人は最低7時間以上の睡眠をとらないと病気のリスクが増えたり、記憶の定着率が低下したりするそうですよ…
分析した結果は、SNS(インターネットでの記事の閲覧とユーチューブ)の時間の使い過ぎであることが分かりました。分かってはいたんですけど、寝る時間を惜しんでのSNSや映画鑑賞でしたね…プライベートの時間を楽しんだ後に「仕事の文書作成」といった、やりたくない作業を後回しにすることが原因でしたね…
まずは、①やりたくない作業を終わらる→②決めた就寝時間までの間プライベート時間を活用する。この流れを今後試してみます!
概念図で学ぶ
毎日ではないですが、〇、□、→を用いて、1日に行っていることをざっと図に表して書いてみました。
こんな感じです。
なんか恥ずかしいですね…
ここから、抽象化の作業に入っていきます。
- 睡眠不足が中心にきてますが、睡眠時間の確保が目的のため、視点を変えていきます
- 一つ一つの項目を抽象化(大項目)していきます
- 複雑な状況を具体的な要素に分解する作業で解決していくため、今回は「ピラミッド」を用います
上記の作業を行った結果を次の構成図で解説していきますね。
おかしいな。今回のふじだいは何故か、ちょっと賢そうにみえますね。
構成図で学ぶ
このような図になりました。
「睡眠」以外の時間を「仕事」「家のこと」「子どものこと」「プライベート」に分けました。ここまで整理されると、あとば「分析図」になります。今回は省略しますが…(というよりも書けません)
この後の作業は簡単にstepで説明します。
結果は、図の書き方を学ぶの最初にアコーディオン(初めて使いました。上手くできてるかな?)で示しているので気になる方は覗いてくださいね。
まとめ
図で考える必要性については、序盤で長々と説明したので、読んでもらえた方は実感していただけたのではないでしょうか?
これは、あたなの今後の仕事人生にも大きく影響する考え方になります。大切な視点のため、「読んでいない方」「しっくりきていない方」はもう一度読むことをお勧めします。
もし、ふじだいの解説が「分かりにくい!」という方は、ぜひ、本書を購入してみてはいかがでしょうか?多少は図で考える習慣のある方も「応用編」として本書では解説されているので、大変参考になると思います。
もし、「もっと、初歩的な図の描き方が知りたい」「中学生でも分かるように…」、という方は、別のおすすめの本がありますので、まずはそちらを読まれた方がいいと思います。
タイトルは「世界一やさしい問題解決の授業」といいます。その本を読んだ後に、次のステップとして「図を使いこなしたい!」と思われたときに本書を手にとってみてください!
頭が良くなる思考法ですよ!
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