『成長マインドセット~心のブレーキの外し方』は2018年に株式会社インプレスから発行されました。著者の吉田行宏(よしだ ゆきひろ)さんは、元株式会社ガリバーインターナショナル(現株式会社IDOM)専務取締役の方です。10年で1000億円の売り上げを達成した日本でも数少ないハイパーグロースカンパニーです。現在、25社以上の企業の役員、戦略顧問、出資支援を行っています。
「ふじだい」が、どくだんとへんけんで勝手に評価してます。
ご参考までに。
毎日が変化や刺激がない生活で「達成感がない]「満足できない」と感じていませんか?
わたしは、1日1日を不安や恐怖を抱えながら精一杯生きていたのでそんなことはありませんでした(笑)
もしくは、「自分にしっかりとした軸がなく、考えがすぐに、ぶれてしまう」「三日坊主ですぐにあきらめてしまう」って思うことはないですか?
この記事では、ぶれない自分軸を作るための成長マインドセットの作り方を紹介する本の紹介をしていきます。
- なぜ、成長マインドセットが必要なのか知ることができる
- 成長マインドセットに必要な要素(5原則)が分かる
- 成長とは何か、具体例からイメージできるようになる
「今のわたしの人生は、今が最高で豊かで幸せです。これ以上、変わる必要がありません。」と言える方は、これ以上読み進めても得られることはありません。
あなたの人生の時間がもったいないので、ここで読み終えてください。
わたしは、後輩の教育をする上で役にたちました。
わたしは、もやもやした悩みがスッキリしました。
マインドセット
まず、マインドセットについて説明していきます。
マインドセット
引用元:成長マインドセットP2
経験、教育、生まれつき持った性質などから形成される思考様式。信念や心構え、価値観や判断基準
マインドセットとは、形があるわけではなく、目に見えない考え方のことです。「これがマインドセットの答えです。」といった正解がなく、一人ひとり異なります。
違っていいんですね。信念や価値観が成長とはどういうことかな?
実は、マインドセットには2種類あります。
まずは、成長マインドセットについて解説していきます。
成長マインドセットとは
成長マインドセットとは、『人は、努力することで成長することができる』という考え方になります。
みなさんは、生まれ育った環境や今まで培ってきた経験で、今のマインドセットがあると思います。
日々の生活において色々な経験を積み重ねることで、新たな知識となり、考え方が変わっていくという風に、わたしは解釈しています。例えば、親や学生であれば学校の先生からの教育、社会人であれば上司からのアドバイスがあたります。
その他、読書や習い事、セミナーの受講など成長するための手段は、たくさんあると思います。
固定マインドセットとは
一方で、固定マインドセットとは『人の能力は生まれもったときに決まっているため、変えることができない』という考え方になります。要するに「変わらない」ということです。
例えば、何か壁にぶち当たったときに、登ろうとする努力をせずにさけてしまう。もしくは、諦めてしまう。他には、「今までこうやって私はやってきたんです。」「これがわたしです」と断言するような人です。
こちらのマインドセットは自分にとっても相手にとってもネガティブな印象となるため、心当たりがある人は注意が必要です。さらに、意識しないと固定マインドセットよりの考えになっていることがあるため、この記事を読み進めていくことで、固定マインドセットから成長マインドセットへ意識改革していきましょう!
あらすじ
本書は、主人公の山田さんがカフェのマスターとの対話を通じて、成長について理解を深めていくという物語形式になります。難しい表現は少なく、読書の初心者である「ふじだい」でもスイスイ読み進めることでできました。
成長とは、「こういう方法で行えば成功する」といった技術やテクニックを学習するのではなく、成長の本質とはなにか、原理原則とはなにかを解説されています。また、読者に質問を投げかけてきますので、今の私の心境や考え方がどうなのか確認することができます。
本書は、『成長』について段階的に理解し、最終的には全ての要素が構造的に結びつき、自身の軸として深めていただけるように、少し変わった構成になってます。
引用元:成長マインドセットP7
途中のワークを飛ばして読み進めることをできますが、それだと気づきや学びが浅くなってしまいます。自分なりに考え、深く内省することが、深く本質を理解する大事なポイントとなります
本来であれば、5原則それぞれの要素を具体例として提示して「ふじだい」目線で解説した方が、本全体のイメージをつかむことができます。しかし、上記のように著者の深い意味がこめられている構成のため、それを壊して解説するのは大変好ましくありません。
そのため、今回は、最初に登場する1つ目の原則のみ具体例を提示して解説したいと思います。
成長の5原則
成長とは
成長の地図
転記元:成長マインドセットP19
この地図には3つの大切な要素が入っています。
- 成長とは何か?
- 成長を阻害する要因
- 成長を促進する要因
今回は1の「成長とは何か?」にしぼって解説します。
成長の本質を知るためには、ケーススタディに挑戦する必要があります。
ぜひ、チャレンジしてください。
ケーススタディ:これから1カ月後に、非常に高い山に登ろうとしている5つのチームがあります。どのチームが最も頭頂に成功できると思いますか?
引用元:成長マインドセットP27
A:体力、スキルに自信があるため、1カ月の間、登るトレーニングをあまりしてこなかった。
B:活動的なメンバーで、トレーニングもそれなりにしてきたが、根本的なスキルと体力が不足している。
C:やる気が非常にあり、負けず嫌いなため、登り切る思いは強いが、自分勝手な人ばかりで一体感がない。
D:モチベーションは高いが、面倒くさがり屋なのでトレーニングをあまりしていない。そのため、体力があまりない。
E:人個人の体力とスキルは高いが、仲が悪いため、一緒にトレーニングをしてこなかった。
それじゃあ、問題にならないじゃないですか!
がっかりさせてすみません!
というのがどれも一長一短あるので、どれか一つが一番優れているということにはなりません。
「体力、スキル、行動、ふるまい、モチベーション、メンバーの意識など、どの点を重要視するかという、山田さんの価値観が回答に表れているだけなんです」
引用元:成長マインドセットP33
ですが、これとても大事なことなんです。
というのは、自分自身で考えて答えをだす過程が第一歩になるからです。
相手から答えを教えてもらおうとすると、どうしても「暗記」する思考になってしまうため、自分なりの考えがなく、時間が経過すると忘れてしまいます。
自分なりの答えを出すことで、「今の私のマインドセット」が見える化します。そこから、自分にとってポジティブな意見や考えを吸収して成長させていくことが可能になると思います。
ちなみに、わたしは、5分ほど悩んで「このチームがいい!」と断言することができずに、しぶしぶAにしました。
理由は、チームで昇るため、「①チームワークが最も重要」、「②次に体力とスキルが重要」、「③最後にモチベーションとトレーニング」、と判断したからです。消去法で考えて、チームワークが悪いCとEが外れました。次に、スキルと体力がないBとDが外れました。結果Aが残りました。
「成長」と「登山」は一見、関係ないようにみえますよね。登山を別の角度からみてみましょう。
登山するには、普段着で思い立ってすぐに行動するのは、難しいですよね?高い山であればなおさら、事前の山の情報を収集して、季節を考えて服を選び、必要な道具をそろえる必要があります。頂上まで登るための計画を立て、体力づくり、基礎知識、トラブルを想定した解決策、いつ実施するのかなど。
ということは、「仕事」に置き換えることができませんか?
提出書類の期限があったとします。自分の意見をまとめるためには、情報収集して考えをまとめる必要があります。そのための、検索能力、文章力、いつまでに調べて、まとめるのか事前に計画を立てる必要がありますよね?計画を立てずにダラダラすると、期限まじかで追い込み作業になって、頂上に到達できずに帰ることになります。
最悪、遭難してしまう恐れもありますね…
そうならないために、まずは、自分なりの「仕事への向き合い方」≒「仕事へのマインドセット」を見える化していきましょう。そして、本書を読み進めていくとこで「成長とは何か」がはっきりと見えてきます。
正解、不正解ではなく考えることが大事なんですね。
成長以外の4原則
本書は、人生を道、自分自身を車に例えています。
自分が運転している車を走らせています。
車を早く走らせた方がより成長した人生を送ることができます。しかし、ほとんどの人は、大なり小なりブレーキを一緒に踏みながら進んでいるそうです。そのため、いかにブレーキを踏まずに走るのか、また、アクセルを踏みながら走るのかという視点で話が進んでいきます。
本書の構成は以下の通りです。
- 成長を阻害する1つ目のブレーキ
- 成長を阻害する2つ目のブレーキ
- 成長を促進する1つ目のブレーキ
- 成長を促進する2つ目のブレーキ
1つ目のブレーキとは「悩みブレーキ」といって5つの悩みが語られていきます。2つめのブレーキとは、「大きなこどもブレーキ」として、大人なのに子どもと同じような態度をとってしまう例が示されています。
わたしなりの考えで解説すると、ブレーキとは、固定マインドセットよりの考えに向かうことではないかと思います。その内容が分かりやすく説明されています。
次からはアクセルの話になります。1つ目は「自分理念・自分軸アクセル」として、自分のマインドセットを明確にしていく作業になります。2つ目は「正しく強い動機アクセル」として方向性を示しています。
上記の内容は、繰り返しになりますが、著者の本の構成上、解説は控えさせていただきます。
すみません…
悩みブレーキですか!?気になりますね!
感想
私は、自己成長に向けた本を読み始めたばかりのため、ほとんどゼロからのスタートでいた。そのため、「成長って分かるようでわからない?」「マインドセットってなんのことだろう」から入りました。ある意味、すべての内容が新鮮に感じました。
本書の読み始めは、何が言いたいんだろうと文章はすごく読みやすかったのですが、イメージがピンときませんでした。
一言でいうと「するめを食べている」感じです。
読み進めていくうちに、全体像がみえてきて自分なりの成長マインドセットが形成されていきました。
本書は、「自分軸を持ちたい」「豊かな人生を歩むため」「後輩の意識を変えたい」「教育方針で悩んでいる」「パートナーとのケンカを減らしたい」といった広範囲に役立つ内容となります。
繰り返しになって申し訳ありませんが、人生の成功法を語っているのではなく、成長の本質や原則原理が示されていますので、基本的な考え方(あなたの理念や哲学的なもの)なのでベースを築くヒントをもらえると思います。
著者は多くの成長マインドセットに関するワークショップを実践した経験から一人でも多くの方に成長の機会を提供したいとの気持ちで出版に至ったそうです。
この先の内容が気になったのであれば「あなたもするめをゆっくり味わってみてください!」
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