『しんどい心にさようなら』とは、2020年に株式会社KADOKAWAから発行されました。著者である「きい」さんは心理カウンセラーをされており、心理学の考え方や役に立つ知識をインスタグラム等で発信されています。
「ふじだい」がどくだんとへんけんで本書を勝手に評価しています。
参考程度でお願いします。
社会人になって10年以上も心の悩みを抱き続けている(現在進行形:ちなみに今は調子が良いです。再発しないか不安もあります)私が本書を解説します!
わたしがこの本をすすめる理由のは、まず著者が心の病の経験者であるということです。
実体験にもとづいているからこその文章であると感じました。
わたしも共感するところが本当に多くありました!
さらに、この本の特徴は、絵をおおく用いてあり、文章と文章のかんかくを広くとってある、大事な部分にはアンダーラインを引くなど、ふだん本を読みなれていない人や心がくるしいと感じているときでも読みやすい印象を受けました。
わたしの過去の心境が知りたい方は、ゆるステップLifeホームページのプロフィールをみてください
あらすじ
心の悩みを抱えている人の特徴として「まじめ」「責任感が強い」「自分より他人を優先してしまう」「繊細で敏感」といった性格の人が多いのではないでしょうか?
わたしも自分でいうことではないですが、「ほぼ当てはまってます!」
こういった人は悩みを人に相談できないことが多いです。
また、悩みじたいが漠然としており、はっきり自分でも理解できていない。
もしくは、悩みが多すぎて整理できていない人もいるのではないでしょうか?
- 視野がせまい
- 思考や行動が習慣化されている
結果、自分1人で悩みを解決できない状態と言えます。
そこで、
- 新しい考え
- 意識の仕方
- 行動の工夫
- 自分を助ける勇気
こんかい、紹介する「本」は上の内容の解決のヒントを示してくれます。
また、
「メンタルの回復と成長のためにやること」のキーワードは3つ。①自己肯定(ありのままの自分を理解し、受け入れること)、②境界線を引く(自分と他者を分ける)、③自立(自分が決めてやっていく)です。
引用元:しんどい心にさようならP175
3つのキーワードも説明してくれています。
大切なのは、自分には解決できる力があるとしんじること。そして1つでも、少しでもできれば自分をほめてあげることをしてください。
はじめからスタートダッシュしてしまうと、どうしてもすぐにばててギブアップしてしまいますので、最初はスロースタートで行きましょう!
わたしは意識してもスタートダッシュがやめられません!
目次
完壁主義がしんどい
<人からの低評価が怖い人>
評価を気にしすぎて自分を出せない人がいます。「嫌われるのが怖い」というのは、人が持つポピュラーな気持ちですが、残念ながらこの世に全員に好かれる魔法はありません。
引用元:しんどい心にさようならP45
わたしは、自分が完ぺきでないと分かっているのに完ぺきを求めて努力してしまっていました。
自分だけならまだしも相手にまで完ぺきを求めてしまうこともありました。
そうすると、イライラして解決できなくて落ち込んでしまいます。
だいじなのは、そんな自分でも「大丈夫だよ」「よく頑張ったね」「おつかれさま」とねぎらいの言葉を伝えてあげることだと今振り返れば思います。
100点満点ではないということは、ミスもするし、人から嫌われる部分もあるし、調子が良い日も悪い日もあります。
100点満点を目指すと、自分の良い点があったとしてもみえなくなると思います。
減点された部分が、自分にとってダメな点と認識してしまいます。
まずは、今の自分を認めてあげることが大切だと感じます。
ポイント:減点方式ではなく、加点方式でいくと、自分の良い面に気付くことができますよ。
恐怖で自分の「しよう」「したい」を封じないように。偏りすぎた精神のバランスは、<気持ちを肯定>+<理屈>で整えましょう。
アドラー心理学では職場のスタッフは敵ではなく、仲間であると説明してます。わたしはこの言葉に救われました。
他人が気になってしんどい
<背負いすぎた人>
あなたの感情はあなただけのもの。あなたの行動はあなただけが決めること。それを周りがどう評価するかは、あなたの価値には全く関係がありません。何が自分の課題で何が人の課題かは「最終的にその結果を引き受けるのが誰か?」で決まります。
引用元:しんどい心にさようならP58.59
わたしは他人の期待や課題に、応えようとしたり、自分の責任として行動してきた過去があります。
「自分が、がまんすれば解決するんだ。」と割り切っていました。
じぶんがしたいことを見つけることではなく、相手がなにを求めているのかを優先してしまいました。また、じぶんがしなくてよい仕事も他の人に任せることができずに自分がすればいいやと思ってやっていました。
例えば)相手が機嫌が悪そうな表情をしているとします。→わたしが何かイヤな態度をとってしまったかな?
ポイント:境界線を引く(自分と他者を分ける)。自分には感情や行動がある。相手にも感情や行動がある。相手の情動をどう解決するかではなく、自分がどう感じているのか、そして、自分がどうしたいのかという目線を大切にしてください。自分が主人公です。自分に気持ちに正直になりましょう。
人それぞれ、自分が人生の主人公なんですね。
自分の考えがしんどい
<感情を自分にさえ隠す人>
本当の感情に蓋をして、自分を無視することが上手くなった人ほど「感情がコントロールできません」と悩みます。
引用元:しんどい心にさようならP105
まずは、感情を感じてください。「悲しい!」「謝ってよ!」「寂しい!」「〇〇してほしかった!」「嫌い!」「わかって!」「一人じゃ無理!」「もっと尊重して!」「休みたい!」「ギブアップしたい!」。自分の言葉で吐露してください。一回キレてください。
わたしは昔、1人になったときに自然に涙が出て、しくしくと泣くことがありました。
相手に直接、自分の言葉でキレることは難しいと思います。
1人の時間で声に出して1回キレみてください。その後、に「素直な気持ちが言えたね」と自分を褒めてあげてください。
。
ポイント:大きな声を出すと気持ちがスッキリするし、「よく言えたね」「無理しないで。今のままの自分でいいんだからね」と自分を褒めてあげると心が楽になりました。
視野を広げよう、切り替えよう、とする前にとことん感情的になることが大事なんですね。
しんどい考えは不安・恐怖が根っこにある
<不安な今できること>
「よく頑張ってきたよ」「よく頑張ってるよ」。そう自分に、声をかけてあげてほしいです。ここまで来た自分がいてここまで来られた力があります。不安な時は自分の労をねぎらうだけで何もしなくていい。できないことは「できないよね」で終わり。もっとよくしようの前に、まずは落ち着くこと。大丈夫、息をするだけでいい。明日の自分のために、今日を許してあげよう。
引用元:しんどい心にさようならP167
今までやってきたできごとを振り返ってみてください。
100%のできではなかったにしろ、失敗したにしろ、いろいろ試行錯誤しながら自分なりに努力して行ってきたと思います。
じぶんの性格を好きになれず相手をうらやましく思い、比較して「こんな自分は生きる価値があるだろうか」「みんなに申し訳ない」と責めていました。
不安や恐怖で仕事に行くことがしんどい時期もありました。
その当時にこの本に出合えたならと強く思います。
ポイント:不安なときはなにもしなくていいです。「息をするだけでいいです」明日の自分のために今の自分を許してあげましょう。
今できることを、ゆっくり永く続けることが大事ですね。
感想
わたしは、生きることがしんどいと思っていた時期は「わたしの気持ちを誰か分かって!」と強く思ってました。
「〇〇した方がいいよ」とアドバイスをもらいたい訳ではありませんでした。
アドバイスをもらうと「分かってくれていない」と返って反発心を抱いていました。
じぶんと同じような心境で苦しんでいる人が多くいることは漠然と認識していました。しかし、その具体的な内容に触れる機会が少なく、落ち着ける場がありませんでした。
家族にも迷惑をかけてはいけないという責任感から悩みを相談するのをためらっていました(実は、わたしはこれ以上自分自身で抱え込むことは無理だと重度に落ち込んだ時に初めて相談しました)。
この本は「当時のわたしの考えはこれだ!」とピッタリ当てはまる項目がいくつもあります。
逆に言えば「これは当てはまらないな」もあります。
ひとは十人十色なので育った環境が違うため、もちろん考え方も人それぞれです。違ってあたりまえなんです。
今回、挙げた具体例は4つあります。この本は55項目の思考のクセを説明して、「このうようにすれば少し楽になるよ」というヒントを提示してくれています。
わたしは、ストレスの対処がヘタなので、また、落ち込む不安や恐怖をいつも感じながら生活しています。そのための、この本の今ここが当てはまるなと客観視できれば予防策をこうじる使い方もできると思います。
今、不安や恐怖を感じている方で4つの具体例では解決できそうにないかたは、残り51項目の中に解決できるヒントがあるはずです。
本書を手にとり、自分に当てはまる項目をみつけてください!
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